今年は駿府城公園の紅葉がひときわ美しく、長く楽しめました。あっという間に2学期も終わりました。沢山の行事があり、忙しい毎日ですが子どもたちは楽しい事、頑張った事、工夫した事、大変だった事など沢山の出会いを経験して、どの子も心身を育てた2学期になりました。保護者の皆様はじめ温かく見守り、お力添えをして頂いた皆様に感謝致します。
園生活の毎日には、実りの秋らしい心と体を育てる大きな事、ささやかな事沢山の出来事がありました。私の身近にあった事をお伝えします。
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年長児のクラスでお弁当を一緒に食べていた時です。「お弁当のおかずは、腐らないものなら前の日の夕飯の残りでいいのよね」と私が言うと」、Iちゃんに「ちがうちがう、残りじゃなくって初めにとっておくの」と言われました。それを聞いて、かなり以前ですが友人にたしなめられた事を思い出しました。その日は会合があり、続いて会食をする事になっていました。ある方から、「遅刻しますが皆さんに久しぶりに会いたいので必ず行きます」とのい連絡がありました。「こんなにご馳走があるんだから一人分くらい残るわよね」と言うと、「せっかく連絡下さったのに、残り物じゃ失礼でしょ。先に取り分けておくんじゃない。」と言われました。なるほどと思いながら、ちょっと恥ずかしかったのを思い出します。最近流行の『おもてなしの心』はこんな気遣いなのかと思いながら6歳なのにIちゃんは「残り物」と「先に取っておく」の違いがわかりすごいと思いながら、夕飯の前におばあちゃんかママがそうしている姿を見て心にキャッチしているのかな?環境が育てるって事はこういう事なのかなと考えました。
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お隣の小学校から帰宅中に卒園児の皆さんが園の先生を見かけると「かおるこ先生」とか「ゆうこ先生」とか声を掛けてくれます。先生方も「お帰りなさい」「今日は何の勉強だった?」と答えています。私を見かけた時も「園長先生」と呼んでくれます。そしてほとんどの子が「元気?」と聞いてくれます。この「元気?」には”ばあば園長”の私にだけの卒園児の皆さんからの特別のねぎらいの言葉だと最近気付きました。卒園児の皆さんにも優しくされて 幸せな園長です。
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年中児のK君が外遊びに誘ってくれました。競争をする事になりました。K君は走るのが好きです。他の子も加わり、3回走りましたがK君には勝てません。「園長先生はここから走りな」とスタートを自分より前にしてくれましたがやっぱり勝てません。次に、「園長先生が先に走っていいよ」と言ってくれて競争を再開。でもやっぱり勝てません。2回とも負け、3回目は足がもつれ転倒しそうになったので「参りました。今日はこれまで」と終わりにしてもらいました。優しいK君はなんとか勝たせたかったとお母さんに言っていたそうです。真面目なK君、ゆっくり走ったりせず競争してくれました。その後、相手をゆう先生に変えて走っていました。「K君、私に勝つにはもう少し修業がいるね」と胸を張っていました。真剣勝負のゆう先生もかっこいいし「よし勝つぞ!!」のK君も素敵でした。新年には73歳の私も1勝を目指してぼちぼち頑張ります。ちなみに私は走るのはとっても苦手です。