エンジェルライフ ~園長日記~
エンジェルライフ
2012年10月

大切で大好きな誕生会

幼稚園には生活が中心の日常の保育の日と、行事などの特別な日とがあります。両方のバランスがとれるように配慮して、年間計画が立てられます。日々の保育はもちろん、運動会、発表会等の日にも、それぞれにねらいがあります。

毎回開かれる誕生会は、その月の誕生児への、お祝いの言葉や歌そして神父様や先生方の劇や合奏クイズなどで盛り上がります。年少から年長までの全園児が大笑いしたり、物語りにドキドキしたり、不思議に思ったりして、色々な思いを共有します。緊張のない、和やかで、賑やかな雰囲気のなかで、それぞれの子の誕生の時の家族の喜びや、願いなどに、思いをめぐらしながら過ごす、私の大好きな日です。主に年長児ですが、誕生月のお子さんの近くで言葉を交わしながら、お弁当を食べるようにしています。気付かなかったそれぞれの子の思いや得意な事などを知り、誕生月には少し親しくなれるような気もします。

前任の幼稚園では年長組の時だけお母様にも誕生会に出席して頂き、お子さんと一緒にインタビューを受けます。その時に生まれた時の家族の様子や気持ち、お名前に込められた意味や将来への希望などをお聞きします。隣りでは、照れくさそうに、でも、うれしそうに、お子さんが聞いています。その姿を見ていると、思わず笑みがこぼれ温かい気持ちになりました。又、沢山の、お誕生のドラマを伺い、感動して涙する事も度々ありました。初めての出産で、やっと生まれてくれましたが、初声が聞こえません。ママは「泣いて、泣いて」と必死に祈ったそうです。しばらくして、小さな「オギャー」の声が聞こえた時の喜びの気持ちを込めて、音のある字を探し、鈴の字を選んだそうです。花のようにみんなに愛され、みんなを喜ばせられる人に育ちますようにとの願いを加えて、花鈴に決めたそうです。一緒に話を聞いていた先生方と他のお母様と胸を熱くして、無事生まれ育つ事への神秘や感謝を分かち合いました。

年を重ねたせいでしょうか、この頃は舞台の上に並んでみんなに「お誕生日おめでとう」と言われて、にっこりしている姿を見るだけで、可愛くて、涙ぐみそうになります。それぞれのお名前を見ながら、ご家族の願いや祈りを感じ愛おしさが深まります。

毎月のお誕生会は、どの子も、生命を輝かせて、自分らしく生きる人生になりますようにと、心から神様に祈る、大切な、大好きな日です。

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