エンジェルライフ ~園長日記~
エンジェルライフ
2014年3月

園長だより3月18日

心も体も大きく育った、喜びの二学期となりました。
まだ暑い頃の運動会の練習にはじまり、クリスマス会迄の日々は、子ども達を育てる毎日になりました。運動会のおみこし作りをする年長児は、自分達が全員作れるようになった広告紙のこよりを、根気よく沢山作って、得意な技を活かして、自分達のイメージを膨らませて取り組んでいました。あのような形に進んでいくとは、思いもしませんでしたので、あのおみこしが出来上がる迄の、担任と子ども達の活き活きした姿を見続けた日々は、保育は子どものイメージの広がりと、体験を通して学ぶ事が多い事、しかも自分の思いを持って取り組んでいるかが大切と、先生達に語りかけてきました。その私の望んでいる保育が展開されていましたので、心が躍る毎日でした。
すみれ組は、おみこしとお祭りがつながり、夕涼み会に皆で踊った「静岡音頭」に思いが続いたのでしょうか、おみこし全体に、そっくりに作られたハンペン、ミカン、桜エビ、ワサビの静岡名物が飾られていて、子ども達の認識の世界が、自分の身の囲りの事だけでなく、社会につながり始めている事に気付きました。広い視野や感性を持った大人に育てたいと願いました。
さくら組は、クラスの雰囲気が大人っぽいと感じていましたが、今から作るおみこしは、運動会の当日にお客様に見せるものだと意識している子が多かったと分かります。切り紙模様がとても複雑で、台紙との色のつり合いもよく考えられていて、美しいものに仕上げようとする気持ちが出ている、美術品のようなおみこしに仕上がりました。
すみれ組のおみこしには、思わず豊年万作と商売繁盛をお願いしたくなりましたし、さくら組のおみこしは、ずっと飾って眺めたい気持ちになりました。年中の頃は、何事も自分が一番の考えの子が多かったのに、もうクラスの皆が相手の気持ちを受け入れたり、折り合いをつけられるようになって、しかも、まったく違うタイプの二つのおみこしを完成出来た事に感激でした。「幼稚園の先生って楽しいね」と、固いこよりを切る貼る等の裏方の苦労も忘れて、先生達につい言ってしまいました。
クリスマス会も、多くの心の喜びがありました。
ひよこ組のおどりも挨拶も上手に並べた事もよかったですね。可愛かっただけでなく、自分達もやろうとしているのが、えらいと思いました。
年少組のおゆうぎは、曲にぴったりの振り付けと衣装で、どの子にも似合っていました。元気に楽しそうに自信満々に踊る子、あんまり気乗りしていない表情など、それぞれなのfが三才児らしく幸福な気持ちになり、思わず笑みがこぼれました。
年中児の野菜のパーティーは、どの子も自分の役にしっかり向き合って演じていて、舞台上での立ち位置や台詞・動作を、同じ役の子が仲間意識を持って教えあったりしながら、オペレッタを進めていて感心しました。舞台でなく昇り段で動かずに、役になり切っている姿を見て、頼もしく思いました。衣装も、どの役もぴったりの雰囲気で、それぞれの子の良さが感じられ、楽しいオペレッタでした。
幕間に伝えられる先生方からのメッセージを聞きながら、今日迄、子ども達と先生がどんな思いを共有して毎日を過ごしてきたのだろう?選んだ曲を、クラスの子が喜んで受け入れ、遊びたい気持ちを我慢しても、練習に向かってくれるためには、どんな風に曲や踊りを紹介するのがベストなんだろう?希望の役をやれなかった子には、なんと励ましの言葉を掛ければいいのだろう?練習だけ大切にしてストレスの多い毎日にはしてはいけない等、先生にとって当日迄の毎日は、通常の保育にプラスして、沢山の心配や迷い、配慮などが多い日々だった事を思い、仕事だと思いながらも胸がいっぱいになり、涙を流してしまいました。発表会当日には全員が元気で演じられ、欠席していた子が無事に立派に役をやり遂げた喜びの気持ちや、クリスマス会を見て下さったご家族の喜んでおられる姿に加え、子ども一人ひとりに思いを深めて寄り添って進んできた日々が、今年もイエス様への贈物になった事でしょう。
神様の計画で保育の道に進んだ私達が、それぞれに至らなさを持ちながらも、温かな思いに満ちた静岡聖母幼稚園で、先生と呼ばれながら多くの恵みを受け、真っ直ぐな心の子ども達と過ごせる幸せを分かち合い、よい育ちのための保育を力強く求めながら、先生方と歩んでいこうと思います。マリア様をお手本にして喜び、感謝、忍耐を忘れないようにして。

せいぼ緑の風第三号より

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