幼稚園も長い夏休みが終わり、いよいよ実りの秋に入りました。今年の秋は園活動が展開されて、どんな実りがあるのでしょう。例年の様に運動会に向けての年長児のリレーの自主練習が始まりました。登園してきた順に園庭で走り始めます。最初は少人数でしたが早く登園する子が日に日に多くなり、盛り上がっていてどの子も走りが速くなっています。オープニングに向けての活動もスタートして、クラスの子ども達の思いを担任の先生が受け止めながら、一つの方向にまとまっていけるように導いています。
毎日思わぬ事が起きて、それぞれの子の個性が輝いてバラバラになったり、少し経つと何事もなかった様に一致したり、活き活きと心を動かして活動が進められています。すっかり頼もしくなった今年の年長クラス。どんな運動会にしてくれるのか担任の二人の先生の準備の様子を聞きながら、子ども達の成長している姿、発想などを知り期待が高まります。
年中児クラスのやまめ遠足も好天気になり、本当によい遠足でした。見守りのお父様方のチームワークも万全でのびのびと川遊びを楽しみました。冷たくて強い川の流れ、ぬるぬるしたやまめの感じ、塩焼きにする時の香りや味等に触れたり、やまめの里のおじさんにやまめのお腹を見せてもらったり。頭を食べると胃が丈夫になり、しっぽは早く走れるようになると教えてもらい、「運動会は頑張れるね」と言っている子もいました。帰る時には美しい緑の山々、川、やまめの生命を頂いた事への感謝のお祈りをして「遊ばせてくれてありがとう さようなら」の挨拶をして帰路につきました。園での毎日の保育とは違う「やまめ遠足」を子ども達はどんな風に心に残すのでしょうか。その後、駿府城公園への宝探しにも行きました。台風の後だったのでお堀の水が濃い緑色になっていました。目を輝かせて「セノバの抹茶アイスの味だ」「お茶の色だ」「これじゃ苦い」「絵の具を混ぜた時と同じだ」子ども達の気付きやつぶやきが聞かれました。一学期に何度も公園に出掛け色々なものを探したり見つけたりした事が、豊かなイメージにもつながり言葉や気付きが湧いてくるのだと思います。四月からの保育実践に手応えを感じながら、二学期も自分の感性や五感を通して感じたり、知ったり、見つけたり出来る保育を続けようと先生方と決めました。
年少クラスのR君はお母様のお仕事の都合で朝は皆より少しだけ早く幼稚園に来ます。入口のテラスに立って登園する友だちに「おはよう 待ってたよ」と言って迎えています。「おはよう」と答える子、知らん顔の子、にっこり嬉しそうな子。その様子が様々で見ていてとても楽しくなります。朝の元気の素です。「待ってたよ」と声を掛けられるって喜びが広がりませんか?幼いながらも、そんな温かな素敵な言葉を掛けられるR君、素敵でちょっとまぶしいです。年少クラスの並ぶ、踊る姿を見ているとほのぼのとした気持ちになりながら「偉くなった」とつくづく感じ「育つ力」を信じて心を込めて毎日の保育を進める事を大切にしようと思いました。日頃もそうですが、手が掛かって大変な分可愛らしさやあどけなさを見つけて心が慰められる事も多いです。運動会の日もひよこ、つぼみの子ども達がいるだけで皆が笑顔になることでしょう。