先日、先生が頭痛がするのでと職員室にクスリをとりにきました。戸の隙間から職員室の中の様子を見ている男の子が見えました。優しくて、賢い子ですがなかなか自分の気持ちを素直に出さず、どちらかと言えば言いたい放題、やりたい放題で過ごしています。どうしたのかなと思って様子を見ていました。少し経って先生がクスリを持って廊下に出ると、その子が全身で抱きついてきました。細身の先生がやっと自分を支えられるほどの勢いでしたが、先生はその子を抱き抱える様にしてクラスに戻っていきました。その子の顔が安心したのか本当に嬉しそうな笑顔でした。心配でたまらず後を追いかけてきたのでしょうか、優しい気持ちや心配な気持ち、大好きな気持ちでいっぱいだったのでしょうか。私も、二人の姿を見ていて胸がいっぱいになり涙が出そうでした。
幼稚園ではこんなドラマが毎日のように起きます。それぞれの子どもとの色々な出会いが保育者の心に宝となって積まれていくのでしょう。その宝の中から喜びや励ましを受け、保育者も育っていくのでしょう。
長い夏休みにもどの子にも豊かな心を育てるための出会いや出来事が沢山ありますように祈っています。